ラララ言えるかな

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BLEACH短編(イチルキ) 後編

Dear My Princess  または  ワガママな僕の仔猫 ・後編



ルキアの成績は最初こそ大幅に上昇したものの、その後はアップダウンを繰り返し、両親をハラハラさせていた。
「もっとイイ成績をキープすればご褒美にキスしてやる。」
くらいの人参をルキアの鼻先にぶら下げてやればヤル気も起こるのだろうが、残念ながら一護にその柔軟性はなかった。

「『希望校に合格したらディズニーランド!』って私を子供扱いするにもホドがある!!」
そんなトコロは兄様と何度も行っている。
兄様とは夜のパレードも観たし、閉園までいた事だってあるのに・・・

一護に背伸びしたいルキアの乙女心が分からないように、ルキアには、一護がルキアを宝物のように大切にしている気持ちが分からなかった。

伸び悩んでいるとはいえルキアの成績は、最低のEランクからなんとか五分五分のCランクまで上がり、2学期からはB判定とC判定を行き来していた。
「あとひと息!!」
「ここがふんばりドコロ!!」
耳にタコが出切るほど聞いてうんざりするセリフだが、受験が近づき一護の家庭教師の回数も増えたことは、ルキアには何より嬉しかった。
師走に入って1日おきに一護に会える、いぇ勉強を教えてもらえるようになり、デートは出来なくてもルキアには幸せな日々が続いていた。

ところが突然、大学の仲間と約束があるから12月23日から家庭教師は休みだと告げられたのだ。
(雇い主である両親と白哉には事前に知らされていた。)
ルキアはショックだった。
クリスマスに、恋人である私より友人を選ぶのか?
私は一護にとって、そんなに軽い存在という事なのか?

「お前はいつからクリスチャンになったんだ?」
と、一護はふくれっつらのルキアの髪をわざとクシャクシャにしながら笑って見せた。
「会えない・・・つっても10日だろ? 正月には帰って来るし。」
「11日だ、バカ者!!」

強い言葉で怒鳴っていても、瞳はうるんでいるし、声もわずかに震えているルキア。
そんな様子のルキアに胸が熱くなった一護は、ルキアの両肩をつかむと、長いまつ毛に縁取られた大きな瞳を覗き込むように顔を近づけこう言った。

「毎晩8時になったら、5分間夜空の星を眺める・・・ってのはどうだ?
 たとえ遠くに離れていても、恋人同士が同じ時に同じ事をして過ごすんだ。
 俺にしちゃロマンティックな提案だと思わねぇか?」

「恋人同士が同時刻に同じ行為をして、相手のことを想うのだな?」

自ら使った『恋人同士』という単語を鸚鵡(おうむ)返しにされて思わず心拍数が上がった一護だったが、ルキアの涙は引っ込んだようでひとまずはホッとした。

「分かった。窓ガラス越しではなく、ベランダに出て星を眺める!たとえ雨でもな。」
「ちょっ・・・・この時期に風邪ひいたらどーすんだ?雨のときは出なくてイイから!!」
「分かった。私は約束は必ず守る。
 だから一護も絶対だぞ。破ったら針千本飲んでもらうからな!」
「あはは・・・笑えねぇな。オマエならマジにやりそうだし。」

一護は笑顔が戻ったルキアと、その日は並んで朽木家で星空を眺めた。
2人は、つないだ指先から流れてくるお互いの気持ちを確かめて、幸せに浸っていた。




あの日から今日まで晴天が続き、今夜も星が瞬いて(またたいて)いる。
東京で2日、ここ苗場で2日目の午後8時の星空。
あまりの星の美しさにルキアに見せてやりたいと、2人で並んで眺めたいと・・・
いや、次は一緒に見るんだと、一護は心の中で誓いをたてていた。

苗場で一護がそんな誓いを立てていた頃、東京の朽木ルキアは4日目の星を眺めて・・・はいなかった!!
とはいえルキアも昨晩までは、自宅でちゃんと星を眺めたのである。

1日目・・・10分前からコートを着込んでベランダに出る。
一護も自分を想いながら星を眺めているんだと思うと、自然と頬が緩んでくる。

2日目・・・昨日寒くてあの後悪寒(おかん)が走ったので、今回は8時ちょうどに外へ出て眺める。
一護は明日から東京にいないんだと思うと、涙で星がかすんで見えた。

3日目・・・一護の奴、今晩は苗場の夜空を眺めているんだな。東京よりキレイだろうな。
でも、よく考えたら恋人が受験をひかえているのに【滑り】に行くなんて、あやつはデリカシーのかけらもない!!
それに男だけ……と言うが実は向こうで女性グループと待ち合わせしているのかもしれない。
明日はクリスマスイブだし、旅行先だ。
あのおかたい一護でも、女の子とおしゃべりでもしているうちに、約束の8時を過ぎてしまうかもしれない・・・
ルキアの思考は限りなくマイナス方向へ向かっていった。

そして12月24日金曜日。
昨晩一睡も出来なかったルキアは、重い頭をかかえながらも、ある決意をしていた。
「一護がちゃんと約束を守っているか、この目で確かめてやる!」



午後8時30分。
苗場スキー場の、とあるロッジ風ホテルの側に、BMW535iの白い車体があった。

「ルキア、これ以上外にいては風邪を引く。」

5本目の煙草の火をもみ消すと、白哉はおもむろに口を開いた。
車にもたれる白哉からは、顔をあげ星空を眺め続ける妹の後ろ姿しか見えないが、ルキアがどんな顔をしているのか、察しはついた。
煙草5本分で、涙は止まったに違いない。

「兄様・・・」
「ああ、私にも聞こえた。」

「私は、今ここにいる事が恥かしくてなりません。
 一護を信じていたつもりでしたが、どこかで疑ってもいたのです。
 一護は今まで一度だって約束をたがえたことが無かったのに・・・
 知っていたはずなのに・・・いつでも私のことを一番に考えてくれると。
 それなのに私は、わずか3日で一護を疑ってしまいました。
 私は、わがままで子供っぽい独占欲のかたまりで・・・
 それに一護を疑うばかりか、兄様にまでご迷惑をかけて・・・」

「私は構わぬ。お前の気がすんだのであればな。」

白哉にすすめられてリアシートに座ると、そこにはやわらかな毛布と、お気に入りのチャッピーとワカメ大使のぬいぐるみが用意されていた。

「昨夜は悪い夢でも見たとみえて、目の下にくまが出来ている。
 家まで一眠りしておくといい。」

白哉の低く落ち着いた声はルキアの耳朶(じだ)を快くうって、毛布とぬいぐるみの柔らかな肌触りと共にルキアを眠りに誘っていく。
そして頭の中では、さっき聞いた一護のセリフがリピートされていた。


「ルキア!この星空がお前へのプレゼントだ、受け取ってくれ!!」



「ありがとう一護。最高のプレゼント、確かに受け取ったぞ。」



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ここまでお読み下さってありがとうございました。
兄様と車についてですが、まず自分で運転するだろうか?・・・という疑問はありました。
それから車種は、メルセデスかロールスロイスが似合うと思いましたがどちらも乗ったことがないので、見送りました。
(ベンツのEクラスの試乗車を運転したことがあるだけです)
そういう訳で、消去法でBMWになりました。
車体とエンジン(直列6気筒)とブレーキ、高速走行時(150キロ超)での安定性が気に入っていました。
電気系統が弱くて燃費も悪いけど、BMWだからそんなものです。

・・・あっ、無駄に車を語ってしまった(スミマセン)



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| BLEACH(アニメ・ミュ含む) | 16:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

Re: タイトルなし

ぴゆう様

ぴゆうさん、UPしてすぐのコメント、ものすごく嬉しいです。
あ り が と う ご ま す !!

> ラブリーで良かったなぁ。
> ルキアの心模様が恋するオトメしているし、兄さまがいい。
> 妹の気持ちをわかってくれる。

イチルキの甘いお話を書きたくて作ったんですが、思ったより兄様が出張ってしまいました~~
やはり、自分の中の<兄様好き>な部分が働いたんでしょうか(笑)

> 一護もいいなぁ。
> アニメの空気感があるよね。
> 楽しかった。

どうもありがとうございました。
とても嬉しいお言葉を頂いて、舞い上がってしまいそうですよ。
ぴゆうさんのように、読みやすくて楽しくて人生の機微を感じられる作品の足元にも及びませんが、そんな素敵な作家さんから励ましを頂けて、私はとても幸せです♪

あらためまして、お礼を申し上げます。
ありがとうございました!!

| ぴゆう 様へ | 2010/12/27 02:06 | URL |

ラブリーで良かったなぁ。
ルキアの心模様が恋するオトメしているし、兄さまがいい。
妹の気持ちをわかってくれる。
一護もいいなぁ。
アニメの空気感があるよね。
楽しかった。

| ぴゆう | 2010/12/26 16:30 | URL |















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