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『フラッシュ・フォワード』 BLEACHイチルキ中編 その3

♡♥♡♥♡ Special Thanks to Yumiko Asoh ♡♥♡♥♡

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2月14日 聖バレンタインデーは、三月中旬並みという暖かい朝を迎えた。

「暦の上では春ですもの。
 散歩するとキレイな梅があちこちで咲いてるから嬉しくって。
 梅は花も香りも大好きだから、私はこの季節が一等好きなんですっ。」

ブライズメイドの雛森は、やわらかなピンク色のドレスの揺れる裾が気に入って、先程からくるくると踊るように動きまわっている。

「今日は阿散井くんと朽木さんの結婚式だけど、ブラックアウトで見たXデーでもあるんですよね。」
「そうだね。それで雛森ちゃんは何を見たの?」
「やだ~、井上さんったら。
 秘密ですよそんなの。恥かしいじゃないですかっ。」
「何なに~、恥かしいって。 
 もしかして社長と関係アリな未来を見たの?」

着付けの終わったブライズメイドが花嫁の控え室でテンションを上げている。
しかし肝心のルキアは表情も硬く、美しくしつらえられていく鏡の中の花嫁が自分ではないようで、ただ冷静に眺めているのだった。
やがてアクセサリーで飾られ白いサテンの長手袋をはめると、いよいよ『花嫁さん』の完成だ。

女性が一生で一度主役になれるハレの日。
それが結婚式。
それなのにルキアの心は凪いでいた。
この部屋のドアを開け進むのは、神聖な祭壇。
そこで待っているのは、幼い頃から共に時間を過ごした恋次。
私のことを何でも知っていて、いつでも私を一番に考えてくれる優しい人・・・

「うわぁ、見てみて朽木さん。キレイな空だよっ。
 二人とも日ごろの行いがいいんだねぇ。
 結婚式がこんなにいいお天気なんだもん。」

促されてルキアは、高く広い窓のそばに立った。
見上げる空は美しかった。
邪心など微塵(みじん)も感じられぬ、突き抜けるような青い空。
やがて風が変わったのか、窓から見える空に、これまた美しい純白の雲が姿を見せた。
すると、いつかの一護の言葉がふいによみがえってきた。

『上昇気流に乗った空気中の水分が上空の気温の低さで水蒸気から水になり、小さな塵にひっついて氷の粒になる。
コレが集まって雲になるんだ。』

「一粒の大きさは0.02ミリから最大で0.2ミリ・・・だったな。」
そんな事を覚えていた自分がなんだか可笑しくて、ルキアに今日初めての笑顔が浮かぶ。

「朽木さん。なに嬉しそうに雲を見てるの?
もしかして今晩のコトとか想像してる?
 ・・・・ってやだ井上さん叩かないでよっ。」
雛森の言葉に、ルキアは浮上しかけた気持ちに一気に冷水をあびせられた気がした。

「今晩私は、恋次のものになってしまう。」

その時、ドアの向こうで式の始まりを告げるノックが聞こえた。
それはルキアの心に、ことさら重く響いた。


私は誰だ?
ここは何処だ?
今、何をしている?
なぜ何も聞こえない?
なぜ世界は色を無くした?

ああ、知っている顔だ。恋次だ。
私を好きだと言ってくれた恋次だ。
親からも見捨てられた私を一番好きだと言ってくれたんだ。
嬉しかった。
嬉しくて、恋次の喜ぶことは、望みは、何でも叶えてやろうと誓ったんだ。

でも恋次、何故そんな格好をして神妙にしているのだ?
似合わないぞ、ガラじゃない。

「では、この結婚に異議のある方は申し出て下さい。
 どなたも異議をお持ちでなければ、この後いかなる異議も・・・」

「異議あり!」 (*1)

誓いのくちづけの瞬間を今か今かと待ちわび、シャッターチャンスを逃すまいとスタンバイする参列者達のはるか後方から、意表を突く声が聞こえた。
参列者達の目は祭壇から、いっせいに後方へと移る。

誓約の言葉を厳か(おごそか)に述べる声を遮ったのは、私に雲の発生を教えてくれたあの声。
この瞬間、私の時計の歯車が動き出し、世界は色彩を取り戻した。
彼が此方に歩いて来る。
いや歩いているのではない、走り出している。

祭壇に近づく一護に目を奪われながらも、ルキアは一瞬だが恋次の顔を見やると
「すまぬ。」
と小さくつぶやいた。
それと同時にドレスの裾をさばき、純白のパンプスで思い切り床を蹴り身を翻(ひるがえ)した。

「一護、一緒に!」
差し出された腕をしっかりとつかみ細い腰に手をまわすと、一護はルキアを横抱きにかかえたまま、風のように教会を走り去った。
「決して後ろは振り向かない・・・」
参列者の胸に、そんなメッセージを残して。



よろしくお願いします。
私の名前は朽木ルキア。
仕事は・・・時々雑誌のモデルをやらせてもらっています。
ご覧のとおりのスタイルですが、150センチ以下のモデルが人気とかで・・・

ブラックアウトで見た来年の2月14日の光景について、ですね。
それが・・・何というか、ずっと空を見ていたんです。
とてもキレイな青空に、真っ白な雲がふわりと浮かんでいました。
私は、雲を見ていました。
雲は最初ひよこの形でした。
あっ、お菓子の方です。
東京か福岡の有名なお土産で・・・ご存知ですか?良かった。

それがシュークリームの形になって、最後はウサギの形になったのをはっきり覚えています。
いえ、「雪うさぎ」っていうお菓子じゃありません。
ピョンピョンはねるウサギの方です。

はっきりとは分かりませんが、自分の足で立っていなかったのは確かです。
車に乗っていたのかもしれません。
でもとても暖かい、誰かの腕に抱かれていたような気もするんです。
誰かと一緒だったのも確かです。
男性でした。ちゃんと声を聞きましたから。
私のフラッシュ・フォワードの最後の記憶は、彼のこの言葉です。

「あの雲、ウサギになったな、ルキア。」



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一護の前に立ち彼の顔を見上げるルキア。
長身の恋次とは明らかに違う、持ちあげる首の角度。
でもこの角度は、なんて気持ちよくしっくり馴染むのだろう。
この角度から見つめる一護の目、一護の鼻、一護のくちびる・・・
そのくちびるが少し開き白い歯が覗いた。
やがてそのくちびるが動き、言葉を発する。


「俺の笑顔を一生、俺のそばで見ていてくれないか。」


フラッシュフォアード挿し絵

           『フラッシュ・フォワード』 (2011年2月)




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(*1)
実際の結婚式では異議を差し挟めません。
たとえ異議を申し立てても認められないそうです。
あくまでフィクションとして受け止めて頂けると幸いです。


拙い物語にここまでお付き合い頂きありがとうございました。
素敵な機会と素晴らしい挿し絵を下さった麻生由美子さんに心よりお礼を申します。
感想など頂けると時節柄(←家族全員病んでいるので(>_< ;)かなり元気になれそうです^^

『フラッシュ・フォワード』は2月時点で見ていた海外ドラマのオマージュです。


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