ラララ言えるかな☆『モーツァルト!』山崎育三郎/古川雄大/平野綾/涼風真世/山口祐一郎/市村正親(2018年5月~6月:帝国劇場)

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『フラッシュ・フォワード』  BLEACHイチルキ中編  その1

※お詫び:10月11日22:25
ファイルからコピペして転記する際、2ページ目が抜けていた事に気付きました。
11日0時~22時24分の間に読まれた方、申し訳ございませんでした。
只今追加しました。10月11日22時25分


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俺の名前は黒崎一護。
8月15日のブラックアウトで見た俺の未来について話そう。

その日、2月14日は快晴で二月にしては暖かい日だった。
場所は分かんねぇ。
見上げる空は
「これがスカイブルーだっ」
というほど青くて、まるで春が来たみたいに小鳥(つぅかスズメ?)も鳴いていた。
 
そして俺の心は幸福で満たされていた。
なんたって俺は、真っ白いドレスとベールで身を包んだ最愛の人をその手に抱いていたんだから。
薔薇色の未来を見たってワケだな。

俺の職業? あ~っ、今はあるモデルの付き人をやってる。
付き人が本業じゃねぇ。俺もモデルの端くれだけど新人だから・・・。
まっ、修行中って事だ。この一年ほど。

えっ、誰の付き人かって?
RENJI。阿散井恋次さんだよ。
はっ? サイン貰ってきてくれ? またかよ。



201X年8月15日、2分17秒間の世界同時ブラックアウト(意識喪失)が地球上70億の人々を同時に襲った。

自宅で、職場で、学校で、ブラックアウトを迎えた場所は人によって様々。
車の運転中、
上空8,000mの飛行機の中、
手術の真っ最中、
そんな時にブラックアウトを迎えた不幸な人達・・・
ブラックアウトにより世界各地で悲惨な事故が起こり、家族や愛する人を失った者も多かった。

そしてブラックアウトが発生した2分17秒の間に、人々は半年後2月14日の未来の自分を見ていた。
思いもよらない未来にショックを受ける者、逆に大きな希望を抱く者・・・・・・。
ブラックアウト直後の混乱が収束しようとする頃、人々は同じ言葉を口にし始める。
「何を見た?」(What did you see?)・・・・と。

各国はブラックアウトの発生経緯の探求(自然現象ではなく人為的な原因とみている)と半年後の正確な未来を知るために、個人情報の収集を急いだ。
普段の生活では気にもしない僅か2分17秒間、それが未来の我が国を左右する貴重な情報源にもなる為、ブラックアウトの情報提供は国民の義務となった。



すみませんでした。前回の予約をドタキャンして。
はい。名前からですね。
阿散井恋次です。職業はモデル。
えっ年齢?年齢は非公開なんすけど事務所の方針で・・・。
あー、身長は188cm、体重78kg。靴のサイズはっと・・・えっ必要ない?すんません。

2月14日に見たもの、それは俺の結婚式です!

ブラックアウトの前から予約してたんで、予定通り・・・って事っすね。
相手は婚約者のルキアです。
朽木ルキア。同じトコでモデルやってます。
人手不足のときに一回きりのつもりだったんすけど、ファンレターがものすごくて。
しかもほとんどが女からのファンレター。はっきり言って困ってます。

社長には幼馴染って事で紹介したんで・・・。恋人とも婚約者とも言ってなかったんですよ。
多少売れてるんで俺・・・プライベートは公にしたくなくて。
もちろん、今は社長には話してますよ。信用できる何人かも知っていることです。

ブラックアウトで見たことを詳しくですね。
俺たちは教会の祭壇に立っていました。
ルキアは新雪のような真っ白なウエディングドレスを着て、それはキレイだった。
いい天気で、ステンドグラスから届く光がルキアのドレスにユラユラと虹色の光の模様を描いていて・・・

教会の椅子には座りきれないほど祝い客が来てくれて。
一番前の席にはすっかり年くっちまった施設の園長がいたな。
あっ、俺ら子供ん時同じ施設にいたんですよ。色々とワケありの家だったんで、お互いに。
とにかく、2月14日は俺とルキアの薔薇色の人生のスタートの日でした。



「一護、今日は何を読んでおるのだ?」

「単細胞生物や、脳が明らかに未発達の生物がつくる《巣》についての本だ。
 アイツらは集合体となって《巣》を形成する。
 水中、地下、土の中、場所は様々だが、外敵から身を守り命を次の世代に引き継ぐ為の巣だ。
 でも固体を集合させるんじゃなくて建物のような巣を作る生物だと、その外界から覆われた内部は、外敵から身を守れるが内部は密閉される。
 密閉された空間では、温度や湿度が上昇してしまうはずだ。
 ところが実際はそうならねぇ。
 やつらは何故空調を考えた巣が作れるんだろう、脳もほとんどないのに・・・・・・つー本だ。」

「また難しい本だな。
 この前は編み物の本だったし、その前は気象の本だった。」

「気象なんて難しいモンじゃねぇ。 雲だよ。
あの雲、うさぎの形に似てる~、なんて言うだろ?」

「そういえば、子供の頃はよく恋次と一緒に空を見たな。
クジラの形だった雲が飛行機になったり、クマの耳がちぎれたり・・・。
そうそう、ウサギだネコだと恋次と意見が合わなくて喧嘩した事もあった。
でも、それも楽しい思い出だな。」

「・・・・・・。
あのさ、子供って何にでも興味持つだろ? 雲でも虫でも機械でも。」

「あれは何? これは何? なぜこうなるの? ・・・って聞くな。
少しでも年上の人に。
まぁ恋次はまともに答えてはくれなかったが。バカ者だからな。」

「俺は子供に質問されたら、ちゃんと答えてやりたいと思っている。
だから、自然科学や衣食住、何でも知っておきてぇ。
子供の目をまっすぐ見て、正しい答えを教えてやりたいんだ。」

「そんな父親になりたい・・・か。一護らしいよ。
それより気付いてるか?
今眉間のシワ、無くなってるぞ。」

あわてて指を眉間に当て確認するような仕草の一護に、何故だかルキアは心の底から嬉しさがこみ上げてきた。

「なぁ一護。その笑顔でカメラの前に立てば、オマエはすぐに売れっ子になれるぞ。
もったいないくらい良い笑顔だ。
本当に、私一人が見るのではもったいない。」

そう言いつつ、写メを撮っておこうとバッグからケータイを取り出すルキア。
一護は、こんな緩んだ顔を撮らせまいと、慌ててルキアの手首をつかむために腰を浮かせた。
そのせいで二人の身体は思いがけず接近し、瞬きをする間にお互いの鼻がつきそうな距離になっていた。

「こんなチャンスは二度とない。」
一護の心臓は早鐘を打った。

RENJIの付き人をしていれば、RENJIの恋人であるルキアと接触するチャンスも増える。
実際今では、何でも話せる仲になった。
それだけじゃない。俺の下宿で一緒に夕飯を食べることだってある。
(恋次さんや、他のモデルも一緒だが。)
何より、俺が見た未来(フラッシュフォワード)では俺はルキアと・・・・・

「俺の本当の笑顔を見てくれるのは、一人だけでいいんだ。
いや、将来は子供も生まれるから一人じゃねぇか・・・。」

言いたかった言葉とは違うセリフが口をついて内心焦り、語尾は気まずさで小さく消えた。
一護はそれでもルキアの左手首をつかんだまま、目だけはしっかりとルキアを見つめ続けた。
やがて色白のルキアの顔にわずかに朱が混じり始めた時、

「ルキアっ、今日の撮影早くあがったから、衣装選びに行かねーか!」
よく通る恋次の声にルキアは振り向き、一護の手もルキアの手首から離れていった。



「私の場合は、まずサイズが問題なのだ。
私の丈に合うのがあれば、それで決まりということだな。」

「花嫁の言うセリフかソレ? もっとあんだろ普通はよ。
レースやフリルがたっぷりのがイイだの、花やパール付きがイイだの、かわいい系だの、プリンセス風な裾の長いやつがイイだの。」

「恋次、意外と詳しいではないか。では、オマエの好みで選んでくれ。」
「オイオイ、一生に一度のウエディングドレスなんだぞ?
まっ、いっか、俺の好みで。
おいっ一護、おめぇも見てくれ。ルキアに似合いのドレス。」

貸衣装店の店員がいれてくれた紅茶と添えられたチョコレートをほおばりながら、ルキアは必死にウエディングドレスを選ぶ男二人を ひとごとのように見ていた。

「なかなか面白い光景だな。
 白いドレスの海の中で、赤鬼とオレンジ鬼がじゃれている・・・。」
自分の結婚式のウエディングドレスを何故ヒト任せにするのか。
ルキアは結婚式を控えた女性としては冷静すぎる自分を自覚はしていた。

それは相手が幼馴染の恋次だから・・・なのか。
一時期とはいえ施設で育った二人は、他人には知られたくない家庭の事情も分かっていたし隠し事もなかった。
大人になって出会い、恋に落ちる者の様なトキメキなどはなかったように思う。
けれど二人には、同じ時を過ごした思い出、いや歴史ともいえる強い絆が存在した。
それにこれからは夫婦になるのだ。
「おやすみ。」と「おはよう。」のキスが繰り返されるのだ。
どちらかが死の時を迎えるまで。

そんな事を考えるルキアに、赤とオレンジの声が聞こえた。
「これだ!」
「見つけた!」
二人は同時に叫び、一着のウェディングドレスをあたかも戦利品のように高々と掲げていた。



  「その2」へ続く


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昨年の10月11日にスタートした『ラララ言えるかな』はおかげ様で1周年を迎えることが出来ました。
カウンターは25,000を越えました!!
(途中で6,000弱減りましたけど(>_< ;)
1人1日1カウントなので、延べ3万人もの方がご訪問下さったという事です。
こんな辺境のブログに足を運んで下さった皆さま、心からお礼を申し上げます。

『フラッシュ・フォワード』は2月に出版予定だった『春眠遊戯』の麻生由美子さんへ差し上げた作品でした。
季節が冬なのもその為です。
当初の予定より尺が長くなりすぎた為、麻生さんには大変ご迷惑をかけてしまいました。
結局私の手に戻って来ましたので、今回掲載させていただく事になりました。

麻生さんは素敵な挿絵も描いて下さったんですよ。
それは「その3」でご覧下さいね


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