ラララ言えるかな★バードランドの子守唄/Lullaby of Birdland

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【BLEACH:SS】僕の青い鳥  ~花ルキ(ルキ→イチ、白→ルキ風味)~

    
「僕の青い鳥」


 世の中には、しょっちゅう道を尋ねられたり、あやしい団体に勧誘されたり、誰もやりたがらない仕事を押しつけられたりする人間が・・・少数だが確実に存在する。
 そう、この僕のように。

 でも、この世に起こる事象に偶然はない。全て必然。
 誰も請け負わない仕事を押し付けられたのも必然ならば、ここであなたに会ったのも、また必然なはず。

 「こんなところで何をしているのです?山田七席。」
 爛漫の金木犀の花の中、僕の前に光と共に現れたのは・・・
 「ルキアさん!! あっ、あなたこそどうしてこんな所へ?」
 およそあなたに似つかわしくない場所、そう、ここは四番隊隊舎の裏庭。
 詳しく言えば、僕が竹箒を握って立ち尽くしている3尺先は男子便所で。間に植わっている爛漫の金木犀が目隠しになって、きっと気付かないだろうけど。

 今日僕が押し付けられた仕事は、便所裏庭の清掃。
 金木犀は素敵な香りを放ってくれてありがたいけど、小さな花がポロポロ落ちるから、誰かが小まめに掃き掃除しなくちゃならなくて。

 急に声をかけられた僕は、今まで下ばかり見ていたからかな、視線を合わせたルキアさんの後ろから光が射しているようで、まぶしくてなんだか顔がはっきり見えなかった。
 でも、大きくてキレイな瞳はやさしさを湛えているし、柔らかそうな唇は微笑みをおくっている。
 そう、僕に向かって!
 僕だけに微笑みかけているんだ、ルキアさんが!!

 状況を把握できないままボ~ッと見とれていたら、いつの間にか体の力が抜けてきて・・・気付いたら竹箒が、コトリと音を立てて地面に倒れていた。

 「あっ、私が・・・。」
 両の手で抱えていた重そうな風呂敷包みを左手と胸でささえて、ルキアさんが僕の足元にしゃがみこむ。
 ついさっきまで僕に握られていた、古ぼけた竹箒を拾うために。
 僕といえば縛道にかけられたかのように動けず、ただルキアさんの動きを目で追うのみ。

 その時、風が吹いた。
 10月の爽やかな風は、金木犀の甘く濃厚な香りを纏ってルキアさんと僕の間を吹き抜けた。
 風はまた低い姿勢の彼女の上に、黄橙色の小さな花をパラパラと落としていく。
 髪に、肩に、腕に。
 そして金木犀は、ほうきの柄を取り顔を上げた彼女の衿の隙間から、やすやすと胸元へと滑り込む。
 その様は、黄橙色の花が見えない香りのヒモで、ルキアさんの身体中を雁字搦めに捕らえようとしているかに思えた。

 金木犀の香りはキツすぎて。
 甘くてイイ匂いだけどルキアさんには似合わないと感じた僕は、眉を寄せていく自分に気付いた。

 「この花を見ていると・・・・・」
 立ち上がり僕にほうきを手渡すと、彼女は僕の肩にも落ちた黄橙色の小さな花をやさしく摘まんで言った。
 「あやつを思い出すのです。」
 「えっ?」
 さっきまで、ルキアさんの後ろから射していた光が、僕のそばに来たことで今はルキアさんの顔を正面から照らして、細かい表情まで僕にはっきりと見せてくれる。
 10月の、高くて青い空の色を写して煌く瞳も、
 それを縁どる漆黒の長い睫毛も、
 白い額にきれいな弧を描く眉も、
 少し上気した頬も、
 幸福そうな、喜びに満ちた唇も・・・・

 「黄橙の色は、あやつの髪の色と同じですし。」
 「・・・・・。」
 「遠くまで漂う強い香りは、人を惹きつける、いえ、虚(ホロウ)を引き寄せるあやつの体質そのものじゃありませんか?」

 聞きたいと。
 それを聞きたいとずっと願っていたあなたの声なのに。
 願いが叶った今、あなたの声は僕に幸福をくれずに、ただ眉間のシワを深めていく。

 「一護さんはそうですね、確かに金木犀に似ています。」
 僕の言葉に、我が意を得たり・・・と彼女の瞳が輝きを増す。
 「そしてルキアさん、あなたは銀木犀に似ていますね。白くて小さくてかわいい花をつけて、上品に静かに香る銀木犀に。」   
 硬くてギザギザの葉で守られて咲く白く小さな花は、ルキアさんそのもの。
 桜色に冷たく光る刃であなたを護る朽木隊長の、冴えた横顔が頭をよぎった。

 「山田七席、それは少しほめすぎです。」
 黄橙色の花をその身のアチコチに着けたままのルキアさんが、風呂敷包みを両手に抱え直して、はにかんだ笑顔をまっすぐに僕にむけた。

 でもルキアさん、知ってます?
 金木犀と銀木犀は、決して一緒に花を咲かせたりはしないって事を。


 幸せの青い鳥は遠いトコロにいるんじゃない。
 最も身近な、手の届くところにあるんですよ。(*1)

  *1:メーテルリンク「青い鳥」参照


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 ここまでお付き合い下さってどうもありがとうございました。

 金木犀は古より御不浄(トイレ)の裏に多く植えられました。
 「キンモクセイの香り」といえばトイレの芳香剤が1番に思い浮かんでしまう情緒のカケラもない管理人でスミマセンm(_ _)m
 香りの強いこの花は、もちろん茶室には使用しません。
 ちなみに中国原産のキンモクセイ、ギンモクセイは雌雄別株。
 日本に入ってきたのは雄株のみの為、実を結ぶ事はないそうです。金木犀を一護に準えておりますが、決して一護を「○○なし」と断じているわけではございません。

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| BLEACH(アニメ・ミュ含む) | 12:20 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

flipa様へお返事です

ご訪問&コメントをありがとうございます。
お返事が大変遅れて申し訳ございませんでした。

私のナンチャッテ二次小説を褒めていただき嬉しくも恥かしさでいっぱいです>_<
それよりflipaさんのアンパンマンパラパラ漫画、シュールで好きです!
これからも素晴らしいパラパラ漫画を堪能しにコッソリ伺わせて頂きますね(^^)

| ローガン渡久地 | 2016/10/30 01:54 | URL |

ご訪問ありがとうございます。
文才があるってうらやましい。

| flipa | 2016/10/22 16:13 | URL |

Re: タイトルなし

ぴゆう 様

ぴゆう さん、初めまして。
『ラララ言えるかな』にお越しくださりありがとうございます。
コメントを頂きながらお返事が遅れて申し訳ございません!!

ところで、ぴゆう さんは『五黄(ごおう)猫国往来記』の、のくにぴゆう さんですよね?
光栄です!!
こっそり伺っておりましたので・・・

>山田七席の自信のなさげな顔を思い浮かべながら、読みました。

うわぁ♪♪♪『BLEACH』をご存知なんですね!!
文学少女(^^)でいらっしゃるから、コミックとは縁のない方だとばかり・・・
とっても親近感が沸いてきました。

>一護の髪が本当に金木犀と同じ色ですよね。
>ププ。

かわいい色ですよね、温かみがあって。
小さいけれど香りと共に「自己主張の強さ」を感じさせる色です。
個人的には中学時代、理科の授業で香水を作った事で印象深い花ですが☆

「読み物」は書き始めたばかりで非常に拙いモノですが、
ぴゆう さんのようにおっしゃって頂けて、かなり舞い上がっている私です。
ご訪問と嬉しいコメントをありがとうございました。
また『五黄猫国往来記』へお邪魔させて頂きます。

| ぴゆう様へ | 2010/10/17 15:03 | URL |

訪問をありがとうございます。

山田七席の自信のなさげな顔を思い浮かべながら、読みました。
金木犀の匂いはいいですよねぇ。
くちなしも沈丁花も、夜になると一段と匂います。
一護の髪が本当に金木犀と同じ色ですよね。
ププ。
とてもステキなお話でした。

| ぴゆう | 2010/10/12 21:28 | URL |















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